パチスロの新たな遊技性を目指した「ボーナストリガー」について
2024年8月23日(金)に警察庁より技術上の規格解釈基準の変更の通達がありました。解釈基準の変更により、AT機とノーマルタイプの中間地点となる新たな遊技性「規定数固定機能」(別称:ボーナストリガー 略称:BT)の開発が可能となりました。
非常に興味深い内容のため本記事では「ボーナストリガー(BT)」の内容について詳しくお伝えしていきます。
ボーナストリガー導入の経緯
AT機については6.5号機、スマスロを通して大変好調で、多くのユーザーが遊技している現状です。
特にスマスロのAT機についてはシェアも順調に伸ばしており2024年7月末時点で、市場遊技機の40%を超える約56万台が設置されています。
一方、ノーマルタイプに関しては、市場に約40万台が設置されているものの、その遊技機の構成は極めて画一的となっており、ノーマルタイプはAT機と比較して遊技性が極めて限定的で、多様な開発が難しい状況にあります。
現在の市場は多様で複雑な遊技性を持ったAT機と極めてシンプルな遊技性、かつAT機と比較して出玉性能がかなり低いノーマルタイプに二極化した状態であり、既存ユーザーの選択肢を狭めるだけでなく、ユーザーの離脱助長や、新規ユーザー獲得の足かせになっていると考えられています。
そこで上記の懸念点を鑑みて、日工組・日電協はATとノーマルの中間的なスペックを考案。
ノーマルタイプの遊技性を1歩進めた新たな遊技性の創造を目指し、その方向性を警察庁に要望を続けることで今回、解釈基準の変更により新機能「ボーナストリガー(BT)」の搭載を実現することが可能となりました。
ボーナストリガー(BT)機能説明
従来のノーマルタイプではそれぞれの規定数ごとに、ボーナスや入賞の確率があらかじめ設定されており、遊技者が規定数3枚で遊技するか、2枚もしくは1枚で遊技するかを選択することが可能となっており下図のように遊技することが可能となっています。
一方で今回ボーナストリガー(BT)実装を実現した解釈基準変更内容は以下のとおりです。
規定数固定機能
ボーナス終了後および初期化時の通常遊技は、複数ある規定数のうちいずれか1つに固定できる。
どの規定数に固定するかは、ボーナスによって定めることができる。
※ただし、本機能を搭載する場合は、指示機能とRTは搭載することはできない。
前述したノーマルタイプに規定数固定機能を搭載すると、ボーナス終了後に規定数が3枚または2枚のどちらかに固定されます。
その結果、ボーナスによってその後の通常遊技で遊技できる規定数が1つのみとなるため、ボーナス終了後に性能が変わったように見えます。
ボーナストリガー(BT)機 仕様例
通常遊技の規定数3枚の性能(ボーナス確率等)に対して、規定数2枚の性能を高く設計した遊技機において規定数固定条件を設定。
・BBの当せんで、作動終了後の通常遊技は規定数2枚に固定
・RBの当せんで、作動終了後の通常遊技は規定数3枚に固定
⇒BB当せん・終了後はボーナス高確率遊技、RB当せん・終了後は通常遊技といった遊技性が実現することとなる。

ボーナストリガー導入にあたり
ノーマルタイプへの解釈基準変更が遂にきました!
冒頭でも記載させていただいたようにAT機と比較してノーマルタイプの稼働が厳しい現在、ボーナストリガーの発表は業界の活性化につながってくるのではないかと考えます。
正直なところノーマルタイプの未来は短期出玉試験ありきなところはありますが今回の解釈基準変更で「リノ」のようなノーマル機が開発可能になったと考えると今からでもワクワクしてきます!実装されるまでは筆者、首を長くして待っております!
また、今回の解釈基準の変更によって実現されることとなったボーナストリガーは、新たな遊技性の創出を目的としたものとなっています。新規プレイヤーなどに親和性の高いシンプルな遊技性を持ちつつ、より幅広いパチスロの開発を可能として、上でも記載しましたが業界の活性化につなげていくことを趣旨としています。
ボーナストリガーを搭載した遊技機の設置開始時期につきましてはまだまだ先になるかと思いますが、今後の状況を見ながら機種情報を発信していきますので今しばしお待ちいただければと思います!