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穴馬券が獲れる能力比較の方法(文・メシ馬)

2018/12/13

記事カテゴリ:競馬王書籍
タグ: 競馬王 競馬 予想 馬券 

 

穴馬券が獲れる能力比較の方法

 

ブログ投稿1回目は、11月28日に発売された書籍『「絶対に負けたくない! 」から紐解く 穴パターン事典』(メシ馬 著)から、一部を抜粋したいと思います。
競馬の基本となる〝能力比較〟の方法ですが、走破タイムでの比較よりもこちらの方が穴を獲りやすいので、ぜひ覚えてください。

 

☆次走勝ち上がった馬の数でレースレベルを測る

 

馬券を当てるためには、出走各馬の能力を的確に見抜かなくてはなりません。しかし、まだ対戦したことのない馬たちの能力比較をどのようにすればいいのか? そこがわからないという人も多いと思います。
そこで絶対的な指標となるのがレースレベルです。出走メンバーが過去に走ったレースのレベルがわかれば、自ずと今回のメンバーの中で能力の高い馬が見えてきます。
では、レースレベルはどう測るべきか? 私は次走勝ち上がり馬を調べるという方法をお勧めします。
競馬にはクラス編成があるので、基本的には1頭勝ち上がればそのレースの2着が次に勝ち上がる……に等しくなります。実際には2着ではなく2番目に強い競馬をした馬になりますが、その点はさておき、理論値として各レースあたり次走で勝ち上がる馬はおおよそ1頭になるのが当然です。ただ、そこには歪みが生まれることもまた事実。なぜならば同じクラスの中でもレベルの差があるからです。
参考までに新馬戦をサンプルに次走勝ち上がり頭数を集計してみました。

 

 

このように次走勝ち上がり馬がいないレースは全体のおよそ47%を占めており、理論値に近いであろう次走勝ち上がり馬1頭もおよそ35%を占めます。つまり理論値以下のレースで全体の82%ほどを占めることになるのです。
見方を変えると、全レースのうち18%は次レースで勝ち上がる馬を2頭以上抱えていることになります。この割合は次走で2頭以上勝ち上がるレースが、2場開催の場合は4R、3場開催の場合は6Rある計算になります。色々なファクターで試行錯誤するよりも、まずはここを目指すべきだと思います。
何よりもいいのは、このレースレベルの偏りとオッズが相反するところです。競馬はシンプルに、前走の着順が悪ければ悪いほど人気が落ちる傾向にあります。ただ、レベルの高いレースで着順が悪かった馬は弱いのかというと、そうではなく、他のレースでは1、2着に値する能力があるかもしれないのです。そこを単純に着順で比較するからこそ偏りが生じるのであって、そもそも着順だけで他のレースの同着順の馬との比較などできるはずもないのです。

 

 

Sample Race 
2018年2月18日 京都5R 3歳未勝利 芝2000m良

ネプチュナイトが勝った未勝利戦は非常にレベルが高いレースでした。次走勝ち上がり馬はなんと4頭もいます。これは出現率としては約1%に分類されるハイレベルレースと言っていいでしょう。
ただ、日々の競馬で馬券につなげるにはいくつかポイントがあります。全頭走ってから「4頭勝ち上がりました! ハイレベルレースです!」では遅いのです。かと言って、レースが終わった瞬間に「このレースはレベルが高いです」というのも至難の技。そこまで判断するにはかなりの労力が必要とされる割に見返りは少ないでしょう。そこで、このレースに出走していた馬の次走を時系列にまとめると次ページの下の図のようになります。ここでいう×は買えなくて良い馬、△はできれば買いたい馬、◯は絶対に買いたい馬を指しています。
 

 

このレースは色々な裏付けからレース後すぐにレベルが高いとわかっていたのですが、まずは次走勝ち上がりの観点でのみ見てみましょう。
4着馬だったサトノシリウスの次走1着は買えなくて問題ありません。ただ4着馬が勝利したことで、必然的に2、3着馬に注目が集まります。次に3月17日の2Rでダブルフラットが勝ち上がりました。これにより同一レースの次走2勝目となるので、レベルの高いレースと判断することができ、同日6Rに出走するシゲルシイタケは買うべき馬となります。大差で負けているから人気薄だったのでしょうが、超ハイレベルレースで差をつけられながら負けた馬が、平凡なレースの2、3着馬より強いというのはこういうことなのです。しかも、前走の着順のおかげで人気にならないわけですから、これほど美味しいことはありません。
5着馬だったシゲルシイタケが好走したことによって、翌3月18日に出走するムーンレイカーも強いと判断することができるのですが、初ダートで1.6倍までかぶると美味しいとはとても言えません。ここは様子見で良いでしょう。結果的には見事勝利するのですが、私が狙いたかったのはこの馬ではありませんでした。
私の一番の狙いは、次走でも人気にならないであろう6着馬アフリカンゴールドでした。この時系列を追ってもこの馬が5番人気で買えるところに、前走着順がオッズに与える影響の大きさを見て取れます。
最悪シゲルシイタケが買えなかったとしても、結果的に次走勝ち上がり馬4頭という1%しかお目にかかれないハイレベルレースの6着馬が5番人気で買えることになるわけですから、ここさえ取れていればというところでしょう。
このように次走で勝ち上がる馬の頭数を数えることで、ハイレベルのレースを簡単に見抜くことが可能ですので、簡易的にレースレベルを測る指標とすることをお勧めします。
 

 

 

Sample Race 
2017年11月25日 京都11R 京都2歳S 芝2000m良

続いて京都2歳Sの出走メンバーを見てみましょう。2着のタイムフライヤーが12月28日のホープフルS(GⅠ)を勝ったわけですが、3着ケイティクレバー、4着アイトーンを競馬ファンはどう評価したのでしょうか。
 

 

レースが終わった直後に「レースレベルが高い」と明確にするには他のファクターが必要となってきますが、先ほどと同様に時系列を追えばしっかり馬券を取ることができます。
私は福寿草特別では◎アイトーン、◯ドミナートゥスでワイドを的中しましたが、次走勝利馬数を見るだけでは、この段階でアイトーンを狙うのは困難です(なぜ狙えるのかはP162の「少頭数の逃げ切り」で紹介)。
しかしながら、この次の若駒Sのケイティクレバー。これはしっかり狙わなければいけません。アイトーンと同じような競馬をして上がりも0.4秒速く、3馬身差をつけた内容なので、低く見積もってもアイトーンと同等以上の能力があることがわかります。
結果として3番人気1着でしたが、少頭数でしたし、タイムフライヤーがGⅠを勝ってしまっていますから、さすがに人気を集めてしまいました。それでも単勝1.8倍の1番人気スーパーフェザーが飛んだことで、単勝450円、複勝230円つきました。
 

 

 

Sample Race 
2017年8月13日 新潟6R 2歳新馬 ダ1800m稍重

 

 

ルヴァンスレーヴの新馬戦も例に挙げて見ていきましょう。1着から8着まで5秒も離れているにも関わらず、8着の馬までもが未勝利を勝ち上がり。特にポルカシュネルの10番人気3着はあまりに人気がなかったことがわかります。
こんな単純な勝ち上がり馬の比較でもゴライアスが強いことがわかるにも関わらず、実際のオッズは3番人気になってしまうのが競馬の面白いところでもあり、難しいところでもあります。結果は2着を1.2秒も千切る圧勝でした。
競馬は情報化が進んだ今でも、いまだ基本的に着順の良い方が売れやすい傾向にあり、あるレースレベルをレースA>レースBだとした時に、レースAの5着とレースBの3着ではやはりレースBの3着の方がより人気するケースが多いのです。
このような場合、素直に人気がない強い馬を買うだけです。それを識別する1つの大枠として、レースレベルの比較は単純ではありますが、能力を計る指標としては抜群の安定感を誇ります。
私の競馬の基礎もこのレースレベルになっています。競馬をうまくなりたい!と思っている方は、まずこの考えを礎として持つことが大事だと思います。
 

 

余談ですが、先ほど例に挙げたネプチュナイトの未勝利戦を数字面でも分析してみます。まずは走破時計について。
安定して近しい時計が出ていた当時の京都2000mで開催された500万、1000万の走破時計と比較をしてみます。

 未勝利(ネプチュナイト)              2:01.5
 未勝利(ウスベニノキミ)            2:03.2
 500万(ホットファイヤー)           2:02.3
 1000万(ダノンディスタンス)            2:01.4
 1000万(アドマイヤエイカン)            2:01.0
 

正確には、時計の出やすい出にくい、またラップの兼ね合いもあるので、単純比較とはいきませんが、もっとも馬場状態が近しかった500万のホットファイヤーのレースとさらに詳細に比較をしてみたいと思います。

未勝利(ネプチュナイト)2:01.5
ラップ  12.5 - 11.6 - 12.2 - 12.3 - 12.2 - 12.3 - 12.0 - 12.4 - 11.8 - 12.2
ペース  12.5 - 24.1 - 36.3 - 48.6 - 60.8 - 73.1 - 85.1 - 97.5 - 109.3 - 121.5(36.3-36.4)

500万(ホットファイヤー)2:02.3
ラップ  12.3 - 11.1 - 12.4 - 12.4 - 12.6 - 12.6 - 12.3 - 11.8 - 12.3 - 12.5
ペース  12.3 - 23.4 - 35.8 - 48.2 - 60.8 - 73.4 - 85.7 - 97.5 - 109.8 - 122.3 (35.8-36.6)

面白いのが、1000m通過のペースが60.8と同じでありながらも走破時計が0.8秒も違うところ。馬場差もほぼなかったので、時計のままの評価をして良いレースでした。前提を確認した上で、あらためて両レースを見直してみると、4着のサトノシリウスですら2.02.1で走破しているので、500万クラスを勝てる時計で走っていたというわけです。そして5着のシゲルシイタケは500万で掲示板に乗れるような走りをしていたわけです。
馬場状態、ラップがいくらほぼ同じとはいえどもやはり単純比較は眉唾モノです。しかしながら、これらの馬が未勝利を突破した後に500万でどのような走りを見せているかを見ると、能力を測る指標としてある程度アプローチは正しく、500万はともかくとして、未勝利レベルでは無条件に買いであったことがおわかりになるでしょう。

 

■500万での成績
 ネプチュナイト    (2着)
 ダブルフラット    (2着→1着)→1000万(2着)
 ムーンレイカー    (6着)
 サトノシリウス    (500万出走なし)
 シゲルシイタケ    (7着→3着→8着→8着→3着)
 アフリカンゴールド    (2着→1着)
 

 

 

☆レベルの低いレースで好走した人気馬を嫌う

 

Sample Race 
2017年10月9日 京都3R 2歳新馬 芝1600m良

 

 

次走勝ち上がり数を見れば、レベルが低いレースについても測ることができます。
理論値が1であるにも関わらず、勝ち上がり0のレースが40%以上もあるのですから、レースレベルの高い馬を狙うのと同時に、レースレベルの低いレースに出走していた馬を嫌えば、より馬券の的中に近づきます。
例えば、2017年の阪神JFで5番人気だったソシアルクラブは、ブエナビスタの子で超良血馬として期待され、実際に新馬戦では圧巻の内容(見た目上)で勝ち上がりましたが、レースレベルが低いレースを圧勝しただけの馬でした。
相手関係を考えれば、GⅠで5番人気になるほど強いのかと言われると強調できる点が少なく、疑うべきでした。このレースも次走勝利馬が0で標準以下のレースレベルだったと言えます。

 

 

Sample Race 
2016年11月5日 京都11R ファンタジーS 芝1400m良

 

 

ミスエルテは圧巻の内容で新馬戦を勝ちましたが、このレースの次走勝ち上がりは1頭のみで標準レベルのレースでした。そして、迎えた2戦目のファンタジーSをしっかりと勝ち上がったのですが、このファンタジーSもまたレースレベルが低かったのです。次走での勝ち上がりは0で、標準以下。ましてや重賞レースなのですから、次レースは条件戦などを走ることになるので、ある程度勝てても良いはずなのですが……やはりレベルが低かったと言わざるを得ないでしょう。
ミスエルテはこの次のレースで、牡馬混合戦の朝日杯FSに出走しました。ただでさえ、競馬は牡馬>牝馬にも関わらず、ファンタジーSのレースレベルまでもが低かったことから、危険な人気馬と判断することが可能でした。これだけ危険な要素がいっぱいありながらも単勝2.4倍の支持を集めたのは、やはり見た目の与えるインパクトが馬券購入者の予想に大きく反映されるからでしょう。また、良血馬というのも固定観念的に人気を集める一つの要因を担っているのでしょう。しかし、レースレベルだけを追っていれば、あっさりと「たいして強くないのでは?」という仮説を立てることができたはずです。

レースレベルが測れたとしても、常にその通りの決着になるわけではありません。特に上級条件にいる馬たちは、紆余曲折がありながらも皆それぞれ特定のクラスまでは勝ち上がってきた馬たちなので、能力は一定以上あるわけです。そのため上級条件については、能力だけではなく、適性や展開利などの条件次第で勝ち負けが決まりやすくなっています。
ここで紹介したレースレベルが高い・低いというファクターが最も効果を発揮するのは、施行回数も多い新馬・未勝利・500万条件です。これらのクラスではまともに勝ち上がることができない馬も、のちのGⅠ馬も一緒に走りますので、同一レース出走馬のレベルの差は上級条件よりも顕著に表れるので、そこが狙い目です。


【今回のPOINT】
うまくなりたい! と思っている方は、まずレースレベルの考え方を身につけましょう!!

 

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【開演】 12月21日(金)19時30分

【番組MC】 伊吹雅也
【ゲスト】 TARO、メシ馬、天野麻菜

【主な放送内容】
・有力馬診断
・ゲストの見解発表

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