パチンコ一本

バイク修次郎の日々のパチンコ実戦&収支をガチ報告! 勝ち方教えます!

ライター稼業を伝えたら…

2017/08/17

記事カテゴリ:その他

 

《前回の続き》
親父が入院している、ガン病棟の個室のドアの前に立って一呼吸しました。
 
親父は、若い頃〜晩年まで日本料理の板前をやっていて何人か弟子がおり、厳しくも真面目に仕事に接していて曲がったことが大嫌い。何度か職場の厨房を覗いたことがありますが、鬼の形相で弟子を怒鳴り散らしていた顔が忘れられません。
 
そんな厳格な父にパチンコで生計を立てていることを話したら、呆れられる…いや殴られるんじゃないか…不安に包まれながら、片手に丸めて持ったパチンコ必勝ガイドを手に持ち、思い切ってドアを開けました…
 
父「おう!」
放射線治療の影響で瘦せ細った親父ですが、図太く低い声と眼光の輝きは昔のまま…いや、死期を悟ったであろう眼光は、これまで見たことのない鋭さがあります。
 
私「今日は今やってる仕事の話しで来たんや。実は2002年からこのパチンコ雑誌で、ライターとして記事書いてんねん。今は旅連載とか付録DVDに出させて貰った収入と、パチンコで勝ったお金で喰ってるよ」

父「ほぉ。パチンコで生計立てれる奴はそうおらんぞ。大したもんやないか、頑張れや!」
 
…涙が溢れ出ました。私が思春期の頃から生き方を否定してきた親父が、ハッキリ認めてくれた。嬉しさと同時に、なにかにつけ長らく親父に反発していた自分を恥じました。
 
病室を出ると、ずっと胸につっかえていた気持ちが無くなり、それから仕事への接し方も少し変わりました。読者はもちろん、親父も見てるから…父とは対照的に仲の良かった母から聞きましたが、この日以降パチンコ必勝ガイドを欠かさず購入し、誌面とDVDを観てくれていたそうです。
 
そして数ヶ月後の、2012年6月7日に父は他界。あれから5年…パチンコのハンドルを握ると、ふとパチンコ台を買ってきた父の笑顔を思い出します。
 
「おい、修次郎。おまえコレで遊べや」と…。
 
ては、バイバイク。