【年末特集】2024年のP業界はどうだった？

まずは年間の総販売台数、こちらは前回のコラム(11/26更新)にて途中経過をお話しさせてもらいましたが、最終結果が発表されましたので改めて紹介します。

2024年のパチスロ総販売台数ご覧の結果になりました。昨年は「スマスロ北斗の拳」と「ゴーゴージャグラー3」の2機種で10万台超え。台数がやや減少、機種数増加はこれも一つの要因かと思われます。(北斗級の大ヒット作は出ませんでしたね……)

また、今年はスマスロ機が大幅増加しております。メダル機中心のAタイプが約10機種ですので、それを考慮するとスマスロ移行は完了したと言えます。

※店舗数は警察庁の集計数値

次は、全国のホール件数のデータを見ていきます。

こちらの最終発表は来年となるため、2024年は10月までの数字をベースにした想定値ですがやはり減少の傾向は変わらず。昨年から懸念されていた、新紙幣やスマスロ急普及による設備投資の面が大きく影響しています。

ホール件数は減少していますが、販売台数はほぼ現状維持。１千店舗の差がある2022年と台数は同じです。受け皿がないのに、販売された台数が変わらない……これ、かなり怖い数字ですよね？

それだけ新台サイクルが早く、ホールが新台を買った、買う状況に追い込まれていたという見方ができます。また、減少したのは中小規模ホールが中心だったということも伺えます。ただでさえ新紙幣の対応で設備費がかかった状況に例年以上の入れ替えですから……ほんとうに大変な一年だったと思います。

では、ここからは機種のランキングです。

1位は「押忍!番長4」の3万台。これは昨年5位の「パチスロ 甲鉄城のカバネリ」よりも少ない数字。ちなみに、昨年覇者の「スマスロ北斗の拳」は8万4千台(当時)。

残念ながら大ヒット作は出なかったという結果ですが、7位以下は昨年とほぼ同じ台数ですので登場した機種数の増加と共に満遍なく分け与えたという見方もできます。

また、昨年とは異なる傾向として「増産」された機種が2つランクインしています。スマスロとなりスペックやゲーム性に幅ができたことで、開発側は市場にどう指示されるか手探りの状況となりました。続々と新ジャンルのゲーム性が開発されていますので、今後も増産の傾向は加速しそうです。

メーカー別のランキングはご覧の通り全体的に差がつかず、そして上位の入れ替わりが目立つ結果に。その中でも、やはりホールに行っても感じるようにSANKYO系のマシンは好調だったようです。

昨年1位のSammyはランクを下げることになりましたが、まぁ19万5千台というとんでもない数字でしたし、その立役者となった北斗の拳はいまだホールのメイン機種、これは仕方がないですね。先日発表された決算が、そのままランクに反映されたという印象です。

新たにランクインした大都技研と山佐に押されたのが、北電子(前年4位→8位)とユニバーサル(前年2位→6位)。北電子に関しては検定・認定切れのタイミングで大きな動きがあるメーカーですので、例年通りの動きと言えます。

一方、ユニバーサルは自社開発機の販売は「沖ドキ! シリーズ」のみ、またAプロジェクト系のマシンが出なかったのも要因と見られます。来年は私ミナトも好物、ハナビシリーズの新作も噂されていますので、巻き返しに期待したいところです。

スマスロ大量導入・新紙幣移行・物価高騰・人材不足、2024年のパチンコ業界は一難去ってもまた一難、ありえない状況でございました。昨年更新の記事(2023/12/30)に記載していた『2024年の展望』は大方予想通り、この予想に関してはハズレてほしかったですけどねぇ……。

しかし、データにもあった通りスマスロの移行はほぼ完了、また機種数が増加しスペックも徐々に多様化されてきました。

現状、2025年は今年抱えていたような設備関連の問題はありませんので(景気に関してはどの業種も同じ、政治家に期待するしかねぇ)パチンコ業界の枷は今年と比べるとかなり軽くなります。整った舞台で如何に戦っていくか？　各ホールの手腕が問われる一年になりそうです。

また、春頃にかけてはBT機(ボーナストリガー)の登場の噂もあり、久々に明るい話題も出てきました。年間を通して業界の動向をお伝えしてきましたが、毎度「苦しい」「厳しい」というワードを多用……来年こそは前向きな内容をお伝えする機会が増えることを願います。

それでは以上、今年も大変お世話になりました。良いお年をお迎えください!!

私ミナト、今年も三重県オールナイトに参戦してから仕事納めとなりました。当コラムでも結果報告を予定しておりますので、応援していただけると大変嬉しゅうございます!!