調べ屋ミナトのスロ研生活

主にパチスロ実戦術で活動する、検証系ライターのミナトが綴るパチスロブログ。新台情報、検証実戦、得するネタをお届けするぞ!!

「スマスロと2023年のパチスロ業界」を研究〜後編

2023/02/22

記事カテゴリ:ライターコラム


まいど、ミナトでございます。


では前回の続きとなります、スマスロの動向と2023年のパチスロ業界展望の後編。今回は関西地方の現役ホール店長さんに伺った現場の状況を紹介します。私の地元で10年ほど前から交流があり、帰省中に偶然お話を伺うことができたので記事にさせてもらいました。
 

 

 

 

▶スマスロは儲かる!?


「お久しぶりです店長!! お忙しいところすみません」

 


「いえいえ、私も業界が盛り上げていかなあきませんので、協力させてもらいますよ」

 


「ありがとうございます!! では早速……スマスロ導入で変わった事をお聞かせ願います」

 


「そうやねぇ……とりあえず、めっちゃ儲かりましたよ(笑)。具体的な収益は言えませんが、完全6号機時代以降で一番の利益が出てると思います」

 


「そんなにですか!?」

 


「ええ、現状は導入して良かったと思ってます」

 


ミ「その要因をもう少し詳しく聞いてもいいですか?」

 


「まずは話題性もあって稼働が良かったのが一つ。それとコイン単価ですね。これがかなり効いてますよ」

 


「やはりそこですか」

 


 


ではここでコイン単価について簡単におさらい!! コイン単価とは、打ち手が使用したコイン1枚あたりの売り上げを示す数値。単価が高い機種が動く方がより効率的にホールは儲かります。またこの数字が高い機種ほど出玉の波が荒くなる傾向があり、現在のスマスロは5号機AT時代とほぼ同じくらいにまで上がっています。今回は高単価の台がめちゃくちゃ動いた為、ホールが多くの利益を確保することができたわけですね。

 

 

 

「それだけ儲かったということは……スマスロ以外の機種に還元することもできそうですか?」

 


「それはもちろん。人気のカバネリや新鬼武者、あとジャグラーにも入れて常連さんに還元もしたいですね」

 


「そこまでできそうですか!?」

 


「今のところは……ね」

 

 

ひとまず良いスタートとなったようですが、やはり懸念する要素もあるようです。

 

 

▶ホールの悩みと不安


「今のところはお店も儲かって嬉しい限りではあるんですが、このスペック……お客さんのお金がもたないでしょ?(笑)」

 


「石油でも掘り当てんと打ち続けられませんよね?」

 


「石油王はパチスロは打たへんて(笑)。まぁでも、それくらい投資スピードは上がっているってことです」

 


「ゲーム性はともかく、コイン単価自体はみんなよく打っていた5号機ATと同じなんですけどね……6号機の規制強化がしっかり身についていますね」

 


「そうかもしれませんねぇ」

 


「ライターや編集部からも、スマスロ怖いっていう声をしょっちゅう耳にしますよ」

 


「物珍しさに打ってもらえてる時期はええですが、これからもお客さんがついてこられるかが今一番心配ですよ。なのでスマスロの増台はしばらく様子見です」

 

 

実際出玉性能では群を抜いているヴァルヴレイヴの稼働率が、やや苦戦気味となってきています。そういった『怖さ』の面を考えると、現行の6.5号機くらいのスペックの方が受け入れられやすいのかもしれません。店長の言う通り、スマスロという物珍しさが一段落してから登場する機種の存在が非常に重要になってきそうです。

 

 

Aタイプはしばらく苦しい


「では最後に、私も店長も大好きなAタイプについてお聞きします」

 


「うーん……残念やけど、かなり厳しくなるかもねぇ」

 


「やはりそうですか」

 


「効率的に利益を出しやすい機種が動いている間は、どうしてもそっちを優先すると思いますよ。うちはできる限り頑張りますけど」

 


「まぁそこは仕方ないですか。ホールが儲からないことには何も始まりませんから」

 


「そう、とりあえず安定して利益を確保できる状況にならないと、どの機種にも還元もできませんよ」

 

 

Aタイプはしばらく後回しになる模様。またAタイプは大量の有利区間を使わないことや、規制されている部分(ボーナス獲得出玉)が内規(自主規制)ではないため、スマスロ化しても緩和される要素がありません。よってAタイプの大幅変更は7号機からとなるため、しばらく冬の時代が続きそうです。

 

 

「では以上です!!」

 


「こんな話で大丈夫かな?」

 


「いえいえ、大変参考になる現場の意見が聞けました。ところで〇〇店(近隣の店)はいつ閉店したんですか?」

 


「年明け早々に閉めてたね。スマスロの導入も見送ってたしね」

 


「そうですかぁ……。やはりスマスロ導入は進退の目安なんですかね?」

 


「それぞれ方針があるから一概には言えないけどね。ジャグラーやパルサーの常連さんメインのお店は、敢えて導入を見送ってるみたいやし。まぁでも、大金を叩いてユニットを入れたホールはある程度続けと思いますよ」

 


「なるほど、近年はかなりのスピードで閉店が相次いでますから、どんなスタイルでも残ったホールさんには頑張ってほしいです」

 


「ほんまその通り、うちも生き残れるように頑張りますわ」

 


「本日はありがとうございました!!」

 

 


以上、現役ホール店長の取材模様をお送りしました!! リアルな現場の情報、また常にお客さんの動向を意識している人の意見は非常に有益なものとなりました。

 

これまでは初回導入ということもあり規制の緩和を存分に反映させた機種がメインとなっていましたが、どうやら今後は出玉一辺倒ではいかないようです。過去のコラムでも書きましたが、私はパチスロ業界が盛り上がるための始点はホールだと考えています。ようやく切り開かれた「儲け」の仕組み。改めて、今後登場する機種の重要さを認識させられました。……それではまた次回!!