調べ屋ミナトのスロ研生活

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年末特集!!『2023年』を振り返る

2023/12/30

記事カテゴリ:ライターコラム

まいど、ミナトでございます。

 

2023年もいよいよ終結、今年はどんな一年だったでしょうか?

新型コロナウイルスの制限緩和で大方これまでの日常が戻り、経済も動き始めました。

 

しかし残念ながら、世界ではロシアのウクライナ侵攻の長期化、次いでイスラエルのガザ侵攻が始まり、日本でも大手企業、芸能事務所、さらには政治家の闇まで暴かれるという……停滞していた時間が動き始めると同時に、暗い話題が一気に放出されました。

 

激動の年も終結、パチスロ業界もまた同じく大きな動きがありました。今回はそんな2023年を振り返ってまいります。

 

2023年 パチスロ業界の主な出来事

 

ではまず、パチスロ業界で起こった主な出来事を見ていきましょう。

 

2月 ・全国初となるスマスロ専門店が埼玉県にオープン

・パチンコ・パチスロに関する広告宣伝のルールが10年ぶりに改定

▲出玉ランキングの掲示が可能に。一部地域では来店の告知も緩和された

3月

・老舗メーカー『西陣』廃業

4月

・『スマスロ北斗の拳』導入開始

▲年度を代表する人気機種、低迷するパチスロ界の救世主となった

5月

・新型コロナウイルスの感染症法が5類に引き下げ

6月

・学生向けパチンコ全国大会「PS:JAPAN2023」開催

9月

・タツミコーポレーションPB機『推しスロアイドルVer.』を発表

11月

・「ガイア」経営破綻、民事再生法申請

 

明暗ともに重大ニュースの多い、まさに激動の年となりました。

明るい話題で言うと、やはりスマスロの本格始動でしょう。近年ほぼ耳にすることがなかった「万枚」というワードの復活、また「コンプリート」達成の報告も珍しいことではなくなってきました。スマスロ荒すぎ問題はひとまず置いといて、このようなスペックの向上が、盛り上がりに一役買ったことは間違いありません。

 

そこに人気機種の確立、鳴り物入りで導入されたスマスロ北斗の拳の成功です。「北斗がコケたら業界終わる……」なんて話が冗談ナシで行われておりましたので、実質のスマスロ元年は無事通過したと言われています。

 

一方、暗い話題も衝撃的なものがありましたね。老舗パチンコメーカー「西陣」が3月に廃業を発表。また年末には大手法人のパチンコホールガイアの経営破綻。いずれも低迷する市場と新型コロナウイルスの影響が大きかった模様。長年パチンコ・パチスロ業界に深く関わってきた企業でしたので、強烈なネガティブサプライズとなってしまいました。

 

数字とデータから振り返る

 

ここからは数値を使って、パチスロ業界を振り返ってみましょう。

 

※数値と集計方法について

パチンコビレッジ主催『パチンコ・パチスロ販売実績2023』にて発表されたデータに基づいて考察してまいります。

・各数値は「パチンコビレッジ調査数値」を参考に作成

・全ての集計は納品日をベースとする

・メーカーは子会社を含めたグループで集計

・端数は500台単位で集計

 

【店舗軒数と販売台数について】

 

 

●店舗数激減の原因はスマスロ!?

まだ現時点で2023年店舗数の正式な発表が出ておりませんが、秋頃の数値を参考にすると最終的には約6,500店舗程、昨年から1千軒は閉店していると予想されます。

 

スマスロの登場でやや復調の兆しが見え始めた2022年の年末。2023年はそのスマスロが本格的に動き始め、さらに北斗の拳の活躍でパチスロ業界はかなり盛り上がりました。コロナ緩和によりホール営業も通常運転となり、さすがに下げ止まりそうな雰囲気もありましたがご覧の結果です。

 

中でも、閉店した店舗は圧倒的に小規模店舗が多かったようです。スマスロが登場した頃は徐々にホールに導入していくような見通しでしたが、北斗の拳の盛り上がりをきっかけにスマスロのニーズが加速。急ピッチで対応を開始した店舗も少なくなかったようです。5月頃にホール関係者に取材をしたところ、「ここでスマスロを導入しないホールは、年内で閉店するでしょう……」と言う話を伺っておりました。非常に残念ですがそれは現実となり、この転換期を区切りに閉店してしまったようです。

 

●パチスロ販売台数は意外にも微増

もっと台数は伸びていると予想しておりましたが、販売台数は75万台と微増。理由としては、スマスロ導入費用等コストの増加で、新台入れ替えが鈍化。また前述にあったようシンプルにホール軒数が減少しているのが主な原因です。

 

 

【導入機種の詳細】

 

※データはスロットのみを反映

 

スマスロ北斗の拳が脅威の数字を叩き出しました。ちなみに昨年の1位「押忍! 番長ZERO」は41,000台で今年は倍以上の差、直近では2021年にアイムジャグラーEX(北電子)が87,500台を記録していますが、6号機へ切り替えのタイミングというのも後押ししたため、これは改めて北斗の凄さが知らされる数字となりました。

 

 

【メーカー別の販売台数】

 

※データはスロットのみを反映

 

スマスロ北斗の拳の結果からもうお察しでしょうが、今年はサミーが堂々の1位。

その他、注目すべきデータは昨年の8位から3位に急上昇したSANKYOグループでしょうか。同社はパチンコでも1位(305,000台)と、PSトータルでダントツの結果。一方、入れ替わりとなってしまったのが大都技研グループでした。ですが既に吉宗のリリースが発表され、またキラーコンテンツを潜めているとの噂も……!? 多くのファンを抱えるメーカーですので、来季の動向が気になるところですね。

 

 

【スマート機の販売割合】

 

 

スマスロは予想以上に順調な伸びを見せた一方、スマパチはかなり苦戦を強いられるという結果となりました。要因としては、やはりヒット作の存在。長年の歴史を振り返っても、パチンコとパチスロが同時に盛り上がる時期は少ないですので……来年はどう推移するか見ものです。

 

2024年の展望とまとめ

 

では最後に、2024年の展望と振り返りのまとめで締めさせてもらいます。

 

2024年の展望

①ホールは「新紙幣問題」でさらに負担増加

スマート機の設備投資も大方落ち着き準備万端!! ……と思いきや、次なる設備投資が待ち受けております。それが、「新紙幣の導入」です。これにより、各台のサンド全てに影響が出ます。実際、全部入れ替えなければ使用できないかどうかまでは不明ですが、確実にお金はかかる案件です。残念ながらホール減少の下げ止まりは、もう少し先になると言われています。

 

小規模店は昔みたいに、「両替機」を設置するのはどうでしょうか?

 

②Aタイプ問題

復調傾向にあるのはAT・ART機のみ、Aタイプ(ボーナスタイプ)は依然厳しい状況が続いております。スマスロで緩和された部分は「内規」に関する部分、Aタイプの最大の懸念要素である「払い出し枚数」は、7号機に移行するまで緩和されることはありません。じゃあその7号機はいつ来るんだ? と言う点ですが、現行機の検定を考えると早くても3年はかかるのでは? と言われています。検定を無視して切り替えることもできなくはないですが、そうするとまた強制的な台の入れ替えが必要となるので……そこは絶対に急がないほうが良いと思います。

 

ナイツ(山佐)のようなAタイプ風AT機が増えてくるかも!?

 

③スマスロ荒すぎ問題と多様性

スマスロの導入が進み、今抱えているのがユーザーのお財布事情です。これまでのマシンと違いベースの低下、展開が荒いマシンが多く、離脱するユーザーが増えています。開発者ももちろんそれは把握済みですので、今後は荒いマシン、遊びやすいマシン、ユーザーが選べるようスペックの多様化が進むはずです。既に年末にかけて登場したスマスロは、その傾向がありましたね。

 

と、一難去ってまた一難、早くも2024年の課題が指摘されています。

 

 

2023年のまとめ

2023年を振り返ってみて……

販売台数、スマート機の普及は順調に進んだものの、その変化に対応できずホール軒数の大幅減少、大手企業の廃業もあり手放しで喜べるような結果とはなりませんでした。

 

とは言え、このような大きな改革がなければ衰退の一途を辿るだけとなります。5号機末期からのホール広告規制、6号機移行による遊技機の規則変更、さらに新型コロナウイルスによる営業自粛…etc. 特にここ数年はパチンコ・パチスロ業界には厳しい状況が続きすぎました。

 

しかし、2023年は今挙げた要素に少なからずの緩和が行われたわけであり、そういった点を考慮するとトータル的にはプラス引け、一歩前進したという見方をしております。

 

……まぁ長々と堅苦しい話、暗い話をしてしまいましたが、結論はギリギリOKな年だった!! と言うことでございます。実際に私ミナトも、今年の忘年会では「面白い機種の話」「よく打った機種の話」ができました。それだけでも随分雰囲気が変わったなと思うんですよね。来年も試練は続きますが、引き続き読者の皆様とパチンコ・スロットを盛り上げるため、研究していこうと思っております。

 

それでは良いお年をお迎えください!!

 

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