2015/10/26
まいど。アニかつでございます。
8月から週イチ更新でお届けしてきた本コラムですが、な…なんと!! 今週がラストとなります。
不人気だから打ち切り? いえいえ、けしてそういうわけではありません。
実は最初っから、期間限定ってことだったんですよね。
とにもかくにも、3ヶ月間のご愛読、ありがとうございました。
それでは、ラスト一曲、スタート!!
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拝啓 ガルヲくん
ライターとしての、こだわりやポリシー。
自分からネタを投げといて、「じゃあ、おれにはどんなこだわりがあるんだ?」と自問してみると、たしかに簡単には答えられないね。
パチスロ必勝ガイドのライターを始めて、来年の春で23年になるんだけど。これだけ長く続けてりゃ、時代の移り変わりとともに、こだわりのポイントというのも多少は変化するよね、やっぱり。
駆け出しの頃は、とにかくがむしゃらに必死だったから。こだわりとかポリシーとかいうてる余裕なんてなかったんだけどね。ひとつあるとすれば、「必勝ガイドらしい文章を書く」ってことを心掛けてたことかな。先輩ライターの文章を参考にしつつ、自分なりのエッセンスを加えたり…ね。
自分は高校も途中でドロップアウトして、文章を書くための専門的な勉強も特にしてこなかったし、そもそもライターになろうとしてなったわけでもなかったんだけど。元々、作文とか日記とか書くのが好きだったし、そういう意味では、ぜんぜん苦労とは感じなかったね、最初の頃は。とにかく、文章を書くのが楽しくて仕方がなかった。「大好きなガイドに自分の書いた文章が載る」ってだけでね。誇りもあったし。
無記名の機種モノページなんかだと、その機種に関する必要な情報を分かりやすく読者に伝えなきゃならないから、どちらかといえばニュートラルな文章を求められるんだけど、その上でいかに個性を出すかがカギとなるね。
重要となるのは、導入の最初の一文。いわゆる、「枕」ってやつ。最後まで読んでもらうには、ここで読み手の心をがっつりと鷲掴みにしないといけないから、力が入る。力が入りすぎて、書けない時はほんと書けなかったりしたな。書いては消して、また書いては消して…と。枕だけでひと晩かかったりとか、よくあった。
一方、記名式のコラムなんかだと、これはもう自分の言葉を綴ってりゃいいから、一見すれば自由な感じもするんだけど、自由ほど不自由なものはないんじゃないかな…と。だって、書いたもの全てが自分自身の責任になるわけだからね。名も無きライターとして機種モノ記事を量産してた頃の方が、ある意味、気楽だったような気がするな。枕以外は、ある程度のフォーマットが出来上がってたからね、自分の中で。
ガルがいう「見た目」、つまり本になった時の仕上がりね。これには、自分もすごく気遣う。
ふつう、ライターは文章を綴ればよいわけで、ワープロソフトを使うのが一般的なんだけど。ガイドの文章って、文字の「詰め」が強く入るから、ワープロソフトで書くと、仕上がりがぜんぜん違うものになったりするんだよね。特にカギ括弧や読点・句読点といった、いわゆる「約物」を多用すると、ぎゅーっと文字が詰まっちゃって、最悪の場合、次の1行が余っちゃったりしてね。
そういうのを避けるために、自分もガルも、グラフィックソフトを使い、ページレイアウト上に直接、文章を打ち込んでるんだよね。この方法、たぶん自分が最初に始めたんだと思うけど、他のライターさんに言うたら、「そんな面倒なことしてるんですか」と、たいがい驚かれる。いや、ぜんぜん面倒じゃないし。むしろ、合理的な方法だし。まぁ、この連載はウェブ用だから、動作の軽いテキストエディターで書いてるんだけど。
ちなみに、「ニイサンは飲んで書きますよね」ってことについて。確かに、一時期は飲みながら書いてたこともあったな。まぁ、勢いをつけるためのガソリンというか、なんというか。あと、文章を綴る仕事ってのは、孤独な作業でもあるわけじゃない。その孤独を紛らわせるために…ってのもあったな。
でも、いまは書く時は原則、飲まない。歳を喰って、体力的にしんどいというのもあるし、やっぱよくないよ。仕事なんだから。前は、しんと静まりかえった夜中に書くことが多かったけど、夜だとどうしても、飲みたくなってしまう。だから、いまは昼間に書くようにしているね。飲むのは、仕事をしっかり片付けてから。その方が、健全だし、美味しいもん。やっぱり。
そんな感じで、今週のニイサン最終回は、この辺にしときましょうかね。それではガルヲくん、ラストの更新、よろしく頼みます。