アニかつ&ガル憎の回胴交換日記

結成から19年を迎えるマッパチのアニマルかつみとガル憎の交換日記!

マッパチCDデビューをふり返る from アニかつ

2015/08/31

 

まいどー!! 先週、ついに五十の大台に乗っちまったアニかつニイサンです。

 

もはやニイサンというより完全なるオッサンなんだけど、これからも宜しくねー。

 

それでは今週も、MADな交換日記、スタート!!

 

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拝啓 ガルヲくん

 

先週のお題、「東京に移住してみて驚いたこと」。まぁ、お互い感じるところは、やっぱ同じやね。

 

ちなみに餃子のタレ。これはね、自分的には酢と醤油を7:3~6:4にするのがベストかな。東京というか東日本は、濃口やん? だから、イーブンにしちゃうと、どうしても醤油の主張が強くなる。だから、酢を多めにしたら、ほんのり甘酸っぱくて、西で標準的なタレの味に近くなるんだわ。

 

…ってか、「レモン水」はないやろ。あんな小さな容器で。これは本気で、ビール噴きそうになった。

 

まぁ、食の話をしてたら尽きないので、ぼちぼち本題に入りましょかね。

 

えーと、えーと……なになに。「ボーカリストGARU-ZOWについて、どう思ってるか?」とな。これはまた、随分と詰め寄ってきたねー。

 

じゃあ、古い話から順をおって、してみようかな。

 

あれは確か、2000年の春の終わり頃のことだっかな。編集部から「マッパチでCDデビューの打診があるんですが」という連絡があって、とりあえずその突拍子もない話を持ち込んできた者と会うことになった。それが、いま濱マモルという名のライターで活躍している、某大手レコード会社のディレクターだった。

 

「昔からガイドを読んでて、お二人がロック好きなのを知ってたので、常々、マッパチでバンドを組んでCDを出したら、面白いんじゃないかなと思ってまして」と。

 

まぁ、悪くない話だが、その時点では、この男がどこまで本気で考えているかは、計り知ることはできなかった。そもそも、自分もベーシストだし、ガルもベース経験者。まさか、ツインベースでバンドをやるわけにはいかんだろ。

 

カラオケで歌うとけっこう声量もあるし、なかなか声質もいい。まぁ、そんな単純な理由で、半ば必然的というか強引に、きみにボーカル担当を押しつけちゃったわけだけど。まぁ、ずいぶんと重い荷を背負わせちゃったもんだね。

 

メンバーを集めて、自分が曲のデモを作って、バンドアンサンブル作りのリハーサルが始まったんだけど。まだ歌の節も詞もできてなくて、自分は正直、大丈夫かなと思った。いざレコーディングとなってスタジオに入った時点でも、歌パートに関しては未完成。これはぜったい、スケジュールと予算がオーバーしちゃうと思ったね。

 

ところが…だ。きみは頑張ってくれた。作りながら創るってのかな。オケを録ってる間、ブースで歌詞を書いては修正したり、歌を取り始めても色々と歌い回しを変えてみたり。初めてながら、懸命に努力して最高のものを目指して頑張った。

 

まぁ、自分も8年ぶりの本格的なレコーディングだったもんで、ギャップを埋めるのに少々というか、かなり苦労はしたんだけど、きみの苦労に比べたら、鼻くそみたいなもんだったね。

 

とりあえず、マッパチバンドのデビュー作「2/16384」は、ドラム兼プロデュースを担当の本郷氏の手腕もあって、手前味噌だけど予想していた以上にレベルの高いものに仕上がったと思う。セールス的にもよかったしね。

 

…で、翌2001年にスロ好きアーティストを集めてオムニバス・アルバム「SLOT-ISM」、2003年に「SLOT-ISM II」を出すことになるんだけど。回を重ねるごとに、メキメキと成長してゆくのがわかった。なんていうのか、そういうところは元々、器用なんだよね。

 

 

ご承知のとおり、自分は元々、トラディショナルなハードロック/ヘヴィメタルが好きで、一時のブランクはあったものの、いまも再びそっち方面のバンドをやっている。そっち方面の価値観でみれば、GARU-ZOWのボーカルスタイルは正直、望まれるものではない。しかし、マッパチバンドとなると、話が違う。

 

1992年に一度、音楽から足を洗って、マッパチバンドで活動を再開するまでの8年のブランク。ある意味、これが自分の中での音楽的な嗜好、あるいは音楽に対する考え方を変えてくれたね。

 

プロ目指してがむしゃらにやってた頃は、「オレにはこれしかない!! これ以外は認めない!!」と、頑固なまでにHR/HMに固執してた。しかし、引退して色んなしがらみから解き放たれた途端、それまで聴くことの無かったジャンルも抵抗無く、そして積極的に聴くようになり(生理的に絶対無理なジャンルは聴かなかったけど)、世界が拡がったんだ。その中に、きみも好きな、いわゆるラップコアというものがあってね。「ああ、こういうの、やってみたいな」と、思うようになった。そんな矢先の話だったんだな、マッパチCDデビューって。

 

とにかく。何事にしろ自分に与えられた責務は一切の妥協と手抜きをせず、全力をもって完遂しようと頑張るからね、きみは。頑張りすぎて、キリキリ&ピリピリして、「面倒くさいなぁ、コイツ…」と思うことも多々あるんだけど、しっかり結果を出すから。そこはほんと、頭が下がる。

 

…と、まぁちょっぴり褒め過ぎちゃった感じだけど。いまは自分のバンドの方でも色々と頑張ってるし、ボーカリストとしては十分、成長したのではないかと思います。スタイル的には、今どきのヤングにウケる類だから、頑張って来年あたり、サマソニとか目指してみてはどうかな。大丈夫、できるって。